練習で学ぼう!

 3連休は夏の暑さもあり、上級生と下級生に日を分けた練習設定としましたが、あいにく前半の下級生は雨で中止となりました。それもあってか、下級生の親御さんから「自主練させてほしい」と申し出がありました。子供もきっと体を動かしたくてムズムズしているのでしょう、NEXUSは自発的な「こうしたい!」「こうしてあげたい!」は大歓迎です。もちろん様々な事情により叶えることができないこともありますが、できる限り子供の野球をやりたいという声に答えてあげたいチームでありたいです。安全面の問題を解消するために親御さんの同伴を基本としますが、そういった声が出てくる前向きな姿勢はとても良いものだと感じました。


 さて、上級生の練習ですが、ここのところ試合ばかり、、、課題は明確になっているのにも関わらず、それを克服する時間が無く、今日は絶好の機会とばかりに指導陣もメニューにいろいろと想いを込めた練習となりました。


 最初は「スライディング」。そもそもそんな練習させたことないわけで、自ら足を滑らせてベースに突っ込んでいくこと自体子供達には恐怖心があるわけです。今日はブルーシートに水をかけて滑る状態にして子供達に飛び込んでもらいました。初めは濡れることや滑ることに恐れをなしていた子供達ですが、徐々に滑る感覚が馴染んでいたせいか、自然と滑り込んでくることができるようになってきました。試合では急ブレーキの方が危険で、スライディングを確実に実行することがケガの防止にもつながります。今日の練習だけでできるようになるとは限りませんが、少しずつ試合でも思い切ったスライディングができるようになってほしいです。

 続いてキャッチボールを挟んでフォーメーションの練習です。上級生は試合で一つのアウトに夢中になってその隙を突かれて大量点を取られることが良くありました。目の前のアウトを取ることも大事ですが、そのワンプレーがトリックであること、一つのプレー(送球や捕球)のミスが得点につながることなど、失点を防止するには、それぞれがどんなプレーを心掛けなければならないか、学ぶことはたくさんあります。コーチには試合を通じて子供達それぞれのウィークポイントがはっきり見えていますので、いつもよりしっかりとその課題を子供達に伝えます。コーチは試合中はもちろん試合後も負けた原因を個人のミスに帰着させることはありません。ただ、子供達は試合での自分のミスをミスと捉えておらず、ただ上手くいかなかったとだけ思うだけで、それ以上の工夫や努力をしないことが多いのが現実です。(もちろん全員ではありまん)。私たちは個々を試合中や試合後に責めることはもちろんありませんし、懲罰交代などというものも持ってのほかだっと思っています。でも、そういうものがあるチームはそこで子供が強制的に学ばされ、改善が促され、結果的にチームの強化につながるという考えのもとにそういう対応をしているわけです。それも一つの強化策、その方が成長につながる(そういう子供達が集まっている)チームはそれでも良いのだと思います。


 NEXUSはそれとは別の方針で子供の成長を促したく、それが私たちのチャレンジでもあるわけです。だからこそ、中学野球など次のステップに入るかもしれない高学年の子供達には、練習も試合も子供達が自由に楽しめるようにやっておけば良いということではなく、「チームとして勝つ」という「達成感と喜び」を持つことができるよう、個人個人が練習で克服しなければいけない部分は明確に弱点として伝えるべきなんだと思いはじめています。もちろん精神論で頑張れということではなく、何を最優先にプレーすべきか(アウトにするのか?ボールを捕るのか?次の塁に進めないのか?)そういうことを意図したプレーをしてほしいということを伝えます。

 そんなこともあり、いつものように「いいよいいよ」とか「仕方ないよ」ではなく、「そこを直そう」「それをやったら、点が入ってしまうよ」といつもと少し違うニュアンスのコーチの声が飛び交いました。コーチや経験のあるお父さんにも守備に入ってもらって動きとしてそれを見せることでも学んでもらう工夫も入れてみました。そんな普段と違う練習の雰囲気から、少しでも子供達の心と体にチームとして野球をしていく上で大事なことを学んでもらい、それが試合の中の子供達の動きにフィードバックされたら嬉しいなぁ。

 実は前述の自主練習に来た低学年の子供達も高学年の子供達に混じって練習してくれました。いつもと違うお兄ちゃんの中に混じった練習でボールのスピードも緊張感も違ったと思いますが、たまにはそういう経験も良いのだと思います。最後にはボールをさばいたり、フライを取ったり、数時間でも成長の見られる姿に先々が楽しみです。夏は試合も練習も少な目。個々がそれぞれ短時間でどんな練習に取り組むか、夏のそれぞれの成長も楽しみに待ちたいと思います。

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