背番号22番の少年(11月6日練習 荏田西)

お気づきの方もいると思いますが、ブログの題名も少し変化をつけてみることにしました。


今日は2つの変化のある練習となりました。1つ目は監督が不在だったこと。これまでチーム練習にほぼ欠かさず参加していただいている監督が所用で不在となりました。結成当初、基本となる準備体操や体力メニューは、監督が熟慮して組んでいました。最近チーム練習も週一回のペースを確実に確保できるようになり、子供達だけでできるもの、指導者陣でできるメニューも増え、監督が不在でも練習自体はいつもと変わらぬ感じでできるようになっています。でも、いつも早くから来て準備して子供達を迎えている監督がいないことは子供達にとっても違和感があったのでしょう、最初に「今日気づいたことがあったら教えて!」と子供達に聞くと「監督と○○(監督の息子)がいない」とたくさんの子供達が手を挙げて答えてくれました。当たり前ってありますが、いつもあるものがそこにない時、やはりみんな不安になるものです。監督がいなくてさみしいけれどみんな元気を出して頑張ろう!と一声かけて練習に入りました。


 まず、3日の試合を振り返り、基本プレーの重要性、打撃力の向上、ストライクを取れる確率を増やす工夫など、次回の試合に向けてそれぞれが目標を持てる問いかけをしました。その後準備体操、基礎トレーニングを経てキャッチボール、バッティング練習の後、3~5年生、1~2年生それぞれで紅白戦をして実戦感を養います。1年前はボールを飛ばすことができなかった子供達が、徐々に外野までボールを飛ばせるようになってきました。たかが1年、されど1年、学年に関係なく1年分の力を蓄えている気がします。


 そして最後は、引っ越しのためにチームを去るNEXUS初代背番号22の少年の壮行試合ということでスターマンルールの試合を行いました。NEXUSではいわゆるT-Ballを使って全学年共通で野球を楽しむという取り組みを継続してきましたが、こうやってみんなで楽しむためにも改めて役立つゲームだなぁと感じました。みんなでワイワイ、ファインプレーあり長打あり、そういう遊びの中でも子供達の成長が目に見える瞬間が増えてきました。

今日チームを卒業する「22番」くんもこのチームに入って、野球も性格も成長を遂げた子供でした。1年生の夏に入部した直後は、野球そのものも全くわからない、というか、周りの虫の方に興味津々でボールより虫をおっかけていました。NEXUSはそういう子供も叱らずにほほえましく見つめ続けることを基本としています。また人見知りするタイプで、鼻水を垂らしながらティッシュが見つからずに無言でグランドをウロウロしていたのは、今でも可愛らしい光景として記憶しています。そんな子供が少しずつチームに慣れて、毎回ニコニコしながら練習に参加し、すこしずつコーチや友達ともコミュニケーションがとれるようになりました。低学年の子供達は野球というものにこだわらず、スポーツとして楽しく体を動かすことを基本に練習しているため、「22番」くんは友達と普通に原っぱで遊んでいる気分で、それが楽しくて練習に参加していたと思います。それが少しずつ野球に触れるこどで、いつしか、「ホームランを打つ」、「速いボールを投げる」、「試合に勝つ」、そういう1つ1つの事象に喜びを感じ、練習することの意味を理解し、笑顔で伸び伸びと活動を続けてくれました。お父さんの話ですと、最近は休みになると「野球がしたい!」と言ってくれるまでに野球を好きになってくれました。私たち指導者も「22番」くんの伸び伸びしたプレーが好きで、NEXUSで育つ子供の象徴のように「自由に楽しく」プレーできるように見守ってきました。もうすぐ軟式球を扱う3年生チームでプレーすることになるはずで、この後どこまで成長するのかがとても楽しみだったのですが、残念ながらこればかりは仕方ないという気持ちです。でも嬉しいのこの後引っ越し先でも野球を続けると言ってくれていること。NEXUSを通じて野球を好きになってくれたんだと思います。この後もずっと野球を楽しんでほしいし、このチームでの思い出をずっと覚えていてくれたら嬉しいなぁ。僕たちも君のことを忘れないし、いつ戻ってきても前と変わらず受け入れてあげたいと思います。


 一緒にプロになろうとコメントしてた子供もいましたが、この小さな芽がどこまで大きくなるのか、これはチームに関わっているみんなが楽しみにしてることです。一旦NEXUSを卒業する「22番」くん、いつまでも私たちの大事な仲間です。新しい土地でも元気に頑張ってください。


 NEXUSは定員制をとっており、満員の学年も多いため大人も子供も仲間意識が強いと思います。監督がいなかったり、友達が引っ越してしまうなど大小の変化がすごく機微に感じてしまいますが、いつでも基本は一緒、人にやさしく、みんなで楽しく、与えられた環境で一生懸命頑張ること。みんなで成長していくチームを継続できるよう頑張っていきたいですね。


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