先週でさわやかカップも終わり、久しぶりにBクラスのPCGの試合を行いました。今回はBクラスということで4年生と3年生を出場対象とし、ブエナビスタさんと初対戦です。ブエナビスタさん、遠路をお越しいただきありがとうございました。
今日は通常の練習も兼ねており、1年生から5年生まで全員参加して準備体操からスタートです。最近不思議なことがあって、指導者は子供達に練習の時に「掛け声をかけなさい」とは一言も強制していないのですが、自然と子供達が声を合わせてストレッチなどに取り組んでいました。小学生の練習に体育会的な(規律を整える的な)要素は不要という考え方を持ってはいますが、みんなが呼吸を合わせるという意味でそれを阻害する必要もありませんので、チームワークを高める自発的な行動としてほほえましい光景でした。
さて、試合ですが、今日のNEXUSは新しい取り組みの第2回。「個々の可能性を伸ばそう!」が指導者側の狙いです。今年試合の出場回数が少ない子供を中心に出場機会を増やすこと、慣れない守備位置もできるようになること、軟式球に慣れてきた3年生を4年生に混ぜて一層高いレベルを経験させること、それぞれの子供の成長に合わせて少しずつチャレンジする部分を作って失敗を恐れずに新たな可能性を見つけることを目的に試合に向かってもらいます。
ブエナビスタさんのソツのない攻撃、安定した守備に防戦一方のスタート。それでも、慣れない投手に周りから声をかけていたり、3年生が初の守備機会を無事にアウトにしたり、修正部分もたくさんありましたが、良い部分もきちんと見せてくれました。NEXUSでは、個人個人でその日のGOODとBADを整理整理するように伝えています。子供それぞれが自分の目線で一つ一つのプレーをどうとらえて、それをどう評価するか。コーチが主体的にすることではありません、子供が自分で意識を持つこと、それが子供の成長につながると考えています。今日の指導者が与えたチャレンジの機会を子供がどうとらえるかは子供次第、この機会をとらえて一層のステップアップを楽しみにしたいと思います。
さてその後ですが、試合慣れしている子供達が反撃の兆しを作り、怖いもの知らずの3年生も必死に走って相手にペースを与えない試合展開を作ります。チャレンジの一つとして3年生の一人にも投手を経験してもらいました。「4年生には投げたくない!」と言いながらみ頑張ってみるよの前向きな発言から緊張の面持ちでマウンドに上ります。「打たれていいから自分の球が通用するか頑張ってこい!」と肩をたたかれ、また周りの4年生の温かい声掛けにも支えられて無事に投げ切りました。NEXUSでは、ある程度学年制限や体格を見ながら試合出場機会を調整していますが、逆に上に伸ばせる子供はどんどん上でのレベルでの挑戦を増やして「井の中の蛙」にならないように個人個人にあった育成を考えていきたいと思います。今度はもっと自信をもって投げていこう!
取っては取られる展開で中々追いつけない中で迎えた最終回、流れを作る意味でバッテリーや守備は経験のある子供達に登場してもらいました。投手の子供には、ストライクを投げるだけなく、決め球として一層力を込めたボールを課題に課してマウンドにあがってもらいました。幸先よく三振も取れましたが、やはり手元がくるってフォアボールも与えてしまいました。ところがここで今日一番の守備のビックプレーが生まれます。ピッチャは一つ牽制を入れてから、クイックモーションで速球を投げ込み、それをキャッチャーが素早く捕球して2塁へ全力送球、ショートがハーフバウンドを処理してしっかりタッチ。なんと初めての盗塁捕殺を成功させてくれました。前回の試合で、盗塁をどうやってしのぐかは指導者が頭を悩ませていたところでした。子供達が一人一人の工夫と努力で1つの盗塁を抑えることができたこと、これは子供達に大きな自信となってくれることでしょう。アウトにした後のキャプテンのガッツポーズは、私たちにとっても同じ気持ちでした。裏の攻撃で2アウトから相手のミスもあって同点に追いついたところで試合終了。子供達も最後に追い上げたことで満足そうな面持ちでした。
もう一つ、今日は試合に出れない5年生、普段は1人で3年生に混じって練習している2年生の子供達がベンチから一生懸命試合の手伝いとチームの応援をしてくれました。試合に出れないのがわかっているのに、自ら手伝いや応援に手を挙げてくれた子供達、とても嬉しかったです。出れないからへそを曲げるのではなく、チームのために貢献したい、それは私たちがチームの子供達に常に伝えていることだからです。最終回、同点に追いつけたのも相手のミスを見つけてコーチボックスで必死に腕を回してホームへ走るように指示したことにあります。試合に出れなくてもできることがある、そしてそれを自分が次に試合に出るときに活かす。きっと彼らには次の試合で一層輝ける場面が来るでしょう。とても嬉しく、また今後に期待ができるシーンでした。
試合終了後は、応援し続けてくれた1,2年生も含めてみんなでゲーム形式をしてワイワイガヤガヤと盛り上がって今日の活動を終えました。秋の実り多き一日、あさってはPCGのCクラス、Dクラスの試合もあります。今日勉強したことを小さい子供達がどう活かして試合につなげるか、こちらも楽しみにしています。
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