未完の大器たち(11月28日練習)

 寒さが一段と強まり冬が近いことを感じさせる気候になってきました。子供達はまだまだ薄着の子も多いですが、見守る保護者の方々はどんどん厚着になってきました。


 今日は、他の習い事との兼ね合いで暫く休むと申し出のあった子供が「急に野球がやりたくなった」と言って練習に参加してくれました。高学年になるといろいろな習い事をしている子供は、それぞれの志向に沿って野球に対する重みづけが変わってきます。ほかの習い事が優先されれば野球はその次に来るのというのは、それはそれで必然のこと。むしろ何かに頑張ることを積極的に応援したいと考えています。なので、逆に突然野球がやりたくなって、習に参加したいというのはもちろん大歓迎ですし、私たちは野球も好きなものの一つに考えてくれているだけで嬉しいのです。まだ子供達が普通に「久しぶり!」っていって一緒に野球をしようって雰囲気を出してくれるのも良い雰囲気だなぁと感じます。仲間、親子家族を大切にということは、常に口酸っぱく私たちが言い伝えていること、それが自然とチームカラーになりつつあることは嬉しいことですね。「習い事」、「家族のイベント」、「今日は気が向かない」、どれもOKです。野球を楽しみたいと思う時こそどんどん参加してほしい、そんなチームがNEXUSです。


 さて、今日は筆者は1,2年生の指導を担当しましたので、1,2年生中心のブログになりますが、、、少し今の指導体制をコメントしておきます。現在NEXUSには資格を持った指導者が3名おり、その3人が中心となってほかの親御さんのお手伝いもいただきながら練習や試合を運営しています。指導はバラエティを持たせるために指導者を学年に固定せずに毎回シャッフルしながら指導にあたっています。その狙いは子供達にとって同じ指導者が続けば、練習内容も偏りますし、教え方の表現も一定になりがちになります。野球の技術は実は一つでありませんので教える人にとって内容が異なることが多々あり、どの教え方も正しくもあり、誤りであることもあります。子供達きは、たくさんある方法から子供達が「これだ!」という部分を感じ取って自分で自分のバッティングを作ってほしいのです。ただ、こうすることであのコーチはこういったのに、次のコーチには反対のことを言われた・・・という場合、子供は混乱しますので一応指導者間でそれぞれの子供に対して意識していること、教えたい感覚を㊙メモにして共有しています。そうやっていろいろな感覚を感じさせながら子供達が自然と成長していくことを願っています。


 その1,2年生。久しぶりに見させてもらったのですが、まぁ元気一杯です(これは前から良い意味で変わっていません・・・)。まず少し投げ方の復習として、足を出す、腕をしっかり上げて腰を回して投げるなど基礎動作の確認して、親御さんとのキャッチボールをしてもらいます。その後、グローブでボールを取る練習やゴロを救う感覚を身に着ける練習など少し基本的な要素に立ち返って遊びながらキャッチング技術を磨きます。まだこの年齢の子供たちは、グローブ使いが上手くできない子供が多いです。グローブの硬さや重さにまだ慣れていないことが原因ですが、コーチもちょっと本で勉強し、そのメソッドを実践してみました。少しだけでもグローブでボールを拾い上げある感覚を覚えてもらえればうれしいなぁと思います。柔らかいボールを自信を持って取れるようになれれば、固いボールも同じように捕球できるはず、今はちょっとづつ上達していきたいですね。


 その後はバッティング練習、試合形式での練習をします。バッティングでは、私たちが最も大切にするフルスイングを皆一生懸命実践してくれています。今までは振るだけで当たらなかった子供がきちんとミートできるようになっていたり、当たってもボールに負けてしまっていた子供は遠くまでボールを飛ばせるようになっていたり、個々にどんどん成長しています。また嬉しいことにお父さん達も少しずつ子供に声をかけたり、ポイントを教えたり(先ほど述べた通りバッティング理論は一つではないので、いろいろな側面で感覚を教えてあげることは大切なことなのです)、子供だけでなくそのお父さん達もすごくチームに協力してくれている雰囲気がとてもいいなぁと思いました。


 そんな中、今日、子供達にダメだといったことが一つだけあります。それは試合で「バントをする」こと。バントが大事ではないとはいいませんし、指導者である私だってたくさんバントの練習や試合でのバントもやりました。でも今は低学年の子供達、小さな野球は先でいいのです、まだまだホームランバッターになる素材を磨いてほしく、塁に出ることを考えるより、「よりしっかり振る」、「遠くに飛ばす」という技術を身に着けてほしいですし、それを目指してほしいのです。なのでバントはNG、もちろん大きなスイングの三振はOKです。今は打てないことを怖がらず、打てなくても振り切ること、これが私たちが子供達に伝えたい野球です。そんな中素晴らしいバッティングがたくさん見られました。この子供達はまだ1,2年生です。5,6年生になったらどんなバッター、チームに成長しているのでしょう。この未完の大器たちの行く末が楽しみでなりません。今はとにかく大きく、おおらかな子供に成長してほしいというのが私たちの切なる願いです。


 最後は夕暮れの中、5年生から1年生までみんなでストレッチして練習終了。帰り際のそれぞれの満足そうな顔が今日の練習の充実さをうかがわせる一日でした。ボールを中心に練習するのもあと1か月、試合も組まれています。みんながそれぞれのレベルでどんどん大きくなってほしいですね。



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