去る友、来る友

 桜も開花となり、卒業式や入学式の声も聞こえてくるようになりました。どの子供達も学校や学年が変わるタイミングで何かに集中して取り組むために習い事を止めたり、逆に視野を広げるために新しい習い事に取り組んだり・・・というタイミングでもあります。この4月を機に1人の4年生が今後別の習い事が忙しくなることから、NEXUSでの活動に一区切りつけたいと申し出があり、挨拶に来てくれました。彼はNEXUSがまだ活動場所も定まらない時期に、國學院大學のイベントで出会い、即入部を決めてくれた子供で、またお父さんも審判や練習でいろいろと協力してくれたNEXUSの最初の理解者でしたから、指導者や子供達含めて寂しさは募ります。でも、本人が悩んだ末での決断、NEXUSは個々の考えを尊重するチームでもあります、その進もうとする道を喜んで応援し、笑顔で送り出したいと思います。練習前ということもあり、初期メンバー数人と別れの挨拶をかわしお互いに頑張ろうと声を掛け合いました。目に涙をうかべるその少年は本当は野球も続けたかったはずなんだろうなぁと・・・思います。NEXUSはいつでも君が野球をしたくなったら遊びに来ていい所です、この後もいつ来てもいいからね。それと、野球は中学、高校でもできるはず、まだまだ体が小さく線の細い君の体はこれから成長とともにもっと強くなり、速いボールを投げたり、強い打球も打てるようになるはずだよ。今の選択は間違っていないと信じて、進んだ道をやり遂げてほしいと応援しています。最後にパチリととった写真、顔がお互いに応援しあうような穏やかな笑顔で素敵だなぁと思いました。NEXUSは人数を限定して活動するチームですが、高学年になるとこういったこともありえることだと思っています。そこまで一生懸命やってくれればそれで良いのですが、6年生まで試合をしたい子供達が仲間と野球をし続ける環境を考えるとそれはそれでチームの課題ではあります。


 そんな後に寂しさに浸る間もなく続々と子供達はやってきて、今日の練習のスタートとなりました。今日は監督が大会の抽選のために不在、コーチが指揮を執ってトレーニング開始です。ジョギング、肩体操、ワールドと子供達に任せて準備運動をスタートさせたところで、少し集中力のなさそうな様子の子供達が多いことを察知したコーチは子供達を一旦集めます。「これからは、みんなが大好きな試合がたくさん予定されるはず。NEXUSは試合に来た子は全員試合を楽しんでもらえるように配慮するが、ケガをしている子は治るまで絶対に試合には出さないよ。今の準備体操はみんながケガをしないために大切な練習としてやっているもの。みんなとお話しするのは構わないけど、自分の体を自分自身できちんとケアしてあげないと、ケガをして自分が悲しい思いになってしまう。人がやらないから自分もやらないのではなく、人がやらなくても自分のために自分を律して(セルフマネジメント)体操しないと後悔するのは自分自身だよ。」と少し諭します。でもこれ本当に私たちの心の声です。どんなにコーチがケアしても本人が自分の体と会話してケアしないと必ずケガにつながってしまいます。まだまだ小さい子供ですが少しでもこの気持ちが伝わると嬉しいなぁと思いつつ、この点についてはしつこく嫌がられても継続していかないといけないことですね・・・


 その後はみんなでダッシュトレーニングとテニスボールトレーニングをしてから、高学年と低学年に分かれての練習となります。高学年はキャッチボール、守備練習、打撃練習、シート打撃と実戦を意識した練習を次々とこなしていました。時々快音が聞こえたり、ファインプレーに悲鳴や歓声が聞こえたり、やはり冬のトレーニングが確実に実になっている様子ですね。それぞれの手に覚えた感触を大事に一歩ずつ進歩していってほしいです。


 低学年側は、今日から新たに2年生も軟球を使ってキャッチボールを開始しました。現2年生は3年生に上がると軟球での試合にも取り組んでいくこともあり、また投げ方や捕り方の基本的な形ができていることから、なるべく早く慣らしてもらうためにキャッチボールだけ軟球を使ってもらいました。はじめてとはいえ、既に大半の子が1年近くテニスボールなどを使って野球に慣れてきた子供達、ボールがちょっと大きく重くなっても全然気にしない様子で良いボールを投げていました。これだったら軟球の試合に臨める日もそう遠くないのかもしれませんね。この先がとっても期待の持てるキャッチボールでした。キャッチボールの相手には、最近指導者資格を取ったお父さんがコーチ役として声をかけながら子供達の相手をしてくれました。こちらも私たちの強い味方です。NEXUSは当番制でありませんが、手伝ってくれる人が増えれば増えるほど(お父さんに限らずお兄ちゃんお姉ちゃんが手伝ってくれることもあります)、練習はどんどん充実します。これだけのお父さんに囲まれた子供たちは6年生になるとどうなってるんでしょうね?とはいえ、お父さんの無理も禁物です、できる範囲で少しずつ手伝っていただけるとありがたいです。


 そのあとは、少し我慢して子供達の嫌いな守備練習を我慢してやってもらい、打撃練習、試合形式と元気にやってくれました。実は筆者は久しぶりに低学年のコーチについたのですが、まず1年近くやっている1,2年生の子供達が格段にパワーをつけていることにとても驚きました。インパクトでパチンパチンときちんとミートしていて、私たちが日ごろか言っている力強いフルスイングが実戦されていました。こちらもいつ軟球に変わってもよさそうですが、、、もう少し柔らかいボールも楽しんでもらおうと思います。


 もうひとつ驚いたことは、今日で体験2回目と3回目の1年生2人。打撃練習でもあまり指導することなしにフルスイングを見せてくれました。さらに試合形式ではフライを取ったり、ホームラン打ったり・・・前述の1年くらいやっている子供たちは最初からこんなではありませんでしたので、(すいません、入る前提のコメントですが)まず1年後にどんな大型プレーヤーになっているのか・・・私たちの楽しみは絶えません。さらみもう一つ印象的なことは、この中の1人は、今日入部表明してくれたのですが、自分がエラーや打てないたびに号泣・・・本人になぜ泣いているの?と聞くと自分が不甲斐ないと感じたそうです(お分かりかと思いますが、NEXUSはエラーしてもコーチも子供も誰も厳しい声掛けはしませんよ)。この高みを見据えた子供の心意気も楽しみですね。まぁ、NEXUSには高学年に号泣することで有名な強打者もいますので、練習中に涙する子を見ないわけではありませんし、泣くことが必ずしも悪いことではありませんが、良いプレーができれば笑っていられるはず、、、いつも笑ってプレーできるように頑張って練習しようね。

 そういうわけで、NEXUSの子供達は35人に迫る勢いでして、話題は書いても書ききれないくらいたくさんあります。午後も自主練習でたくさんの子供達が残ってくれましたし、運動不足お父さん達もハッスルプレーを見せてくれました。大人も子供も一期一会。このチームでの出会いを喜びと感じ、互いを尊重、リスペクトして一緒に楽しめる和がどんどん広がるといいですね。





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