6年生に勝利を捧げたい

　今日は5、6年生と3、４年生は、横浜ブレイズさんをお迎えしてPCGとして2試合、そして１，２年生は練習と変則的な活動となりました。試合の際は、どうしても指導者側が試合側の対応に追われることから、保護者の皆様に負担をかけたり、子供達にも広いスペースで思いっきり動いてもらえることができなくなるので、自主練習やお休みにすることも多いのですが、シーズンも後半となり、また動きたいという子供達も多いことから、少し無理をして全員参加の活動となりました。

　まず１，２年生ですが、お父さん達におまかせしての対応でしたが、キャッチボールやバッティング練習など、公園で遊ぶように対応していただきました。諸事情により一番のお楽しみの試合形式を途中で中断せざるを得なくなってしまったのは、申し訳ない・・・の気持ちですが、今日はお兄さんたちの試合を優先させていただきました。それでもグランドの隅っこでキャッチボールを続けている子供達を見ると、今は野球に夢中なんだろうな・・と思いました。次は大好きな試合をいっぱいやろう！

　続いて第一試合の５，６年生。ここのところ結果も出ず、ちぐはぐな試合が多いところで、最後最後と言いつつもう一試合組んでしまいました（笑）。というのも、まだまだ子供達には試合に気持ちがしっかり出せない（抑えている）子達が多く、よくよく聞くと、どうしても6年生とのチームで秋に1回は勝ちたいという強い気持ちを持った子供が結構いたのです。そこで今日は「6年生に勝利を捧げたい！」という気持ちを持って全員で勝利を目指して試合に臨むことにしました。もう一つコーチも一つ細工を施しました。PCGは、普段やりたくてもできないポジションにチャレンジを与えるという趣旨の試合です。NEXUSでは、PCGを投手や捕手をやりたいという子に最低限の投球技術があれば登板させてみるという場にしていますが、やはり投手や捕手は野球のキーとなるポジションですので、9人でやる野球が1人で壊されてしまうことも往々にしてあります。いろいろな議論がありましたが、やはり投手は試合を背負う責任があることは認識してもらう必要があるという結論に達しました。そこで、あえて出場する投手の子供達に「上記の趣旨を伝えたうえで、1イニングにフォアボールや自身の守備エラーが3回程度起きた場合に、内容次第ではあるけどイニング途中でも交代してもらう」と伝えました。私たちは決して懲罰的な意図でこういう取り組みをしているわけではありません。ただ、1人相撲の野球はチームプレーとして成立しないこと、そのために努力し試合に集中することの大切さを学んでほしいこと、そういうことを理解して与えられたチャンスで結果を残すことが達成感につながることを知ってほしいということなのです。そのために試合前に意図をしっかり伝えて、緊張感を持って登板してもらいました。

　試合ですが、今日は前向きで集中力のあるNEXUS5、6年生ナイン。送り出した投手達がしっかり投げて結果を残してくれました。打線も6年生に勝利をという合言葉を胸に、確実に点を積み重ねてくれました。何より素晴らしかったのは2人の6年生がなんとホームランを放ってくれたこと。みんなの勝利への祈りに自らのバットで答えてくれました。この打球の感触を忘れないで卒業してほしいなぁ・・・指導している私たちもこの活動を継続し、6年生まで育ててきた結果としてこういう機会が得られたことに感慨深いものがありました。最後は接戦となりましたが、最後は一番6年生に勝利を捧げたい気持ちがあった、経験豊富な投手が締めくくってくれました。長い道のりだったけど、おめでとう。良い試合内容で勝利できたことは、とても良い経験になったはずです。この喜びを再び得られるように、これからも頑張っていこう。

　第二試合の３，４年生。こちらは、今は様々なポジションを経験しながら、野球のルールや試合の運び方、様々なフォーメーションを勉強してもらうことを目的に試合にのぞみました。３，４年生は学年や体の差に応じた技術の差が見えやすい時期ですが、4年生は試合運びそのものに、3年生はまだまだボールの怖さが抜けない、とそれぞれ技術以前にたくさんの課題が見られた試合でした。試合は楽しくなくてはいけないものですが、果たして今日の試合は３，４年生にとって楽しいものだったでしょうか？楽しく試合をするために、それぞれが何をして、どう成長していくか、、、特に高学年になっていく4年生は子供達自身が考えていく時期になってきます。思えば今の5年生も同じだったかもしれません・・・この冬の課題がたくさん見えた試合だったように思えます。今一度基本に立ち返って、野球はどんなスポーツなのか考え直してみよう！

　今年もあと1か月少々。気温も下がってきて、野球シーズンの終わりも見えてきました。期待と課題は常にあるもの。今日上手くいったことは明日は失敗するかもしれませんし、もちろん逆もあるのです。1回に一喜一憂せずに1日1日一歩ずつ進めるようにみんなで歩んでいきたいですね。最後に遠路お越しいただいたブレイズさん2試合もお相手いただきありがとうございました。PCGらしい試合ができて、大変良い機会を作っていただきました。どうもありがとうございました。