「できる」ようにさせる難しさ・・・

 今日はベイサイドカップの3試合目。台東区からフェニックスさんをお迎えしました。フェニックスさん遠路はるばる横浜までお越しいただきありがとうございました。県外のチームと試合をするのはNEXUSを結成して以来はじめてのことですが、こういう一般の大会だからこそのめぐり逢い、出会いは私たちにとっても刺激的なものです。入場時の挨拶から横浜・川崎近郊の雰囲気とは違う感じに子供達も、なんかいつもと違うぞ・・・的な雰囲気を漂わせていましたが、こういう大会ならではの雰囲気。良い経験をさせていただいています。


 試合は序盤から外野にふらふらっとしたフライが飛んでヒットが続く嫌な流れからスタートです。。。私たち指導者が最近頭を悩ませている課題の1つが、外野フライが取れない子が多いということです。NEXUSは各学年7人ずつ2学年構成で公式戦に出場しています。技術レベルは勿論何でもこなせる子もいますし、運動自体もあまり得意でない子もいます。こういった公式戦では基本的に技術適性の高い子が先発出場していますが、やはりバッテリーや内野手などの守備のキーとなる位置から配置し、外野手のはゴロとバックアップをしっかりやりながら、フライは出来たら取れるようにチャレンジさせてきました。5年生までは、外野までボールを運ばれることはそれほどなかったのですが、5,6年生になり、飛ぶバットやそれに応じた打撃技術が向上し、投手が良いボールを投げても外野までフライが飛ぶことが増えてきて、やはりフライアウトが捕れる捕れないがゲームを左右することが度々見られます。投手を救う意味でも重ね重ねフライの練習をしてきましたが、中々距離感がつかめなかったり、球際で負けてしまったり・・・他のチームの子供達は結構捕れているわけですので、決してNEXUSの子供が悪いというわけではないのだと思います。悪いのは技術を向上させてあげることができない私たち指導陣・・・6年になって慌てて練習していることも一つだと思いますし、最初は怖がる子供を容認しチャレンジするより守りに入ることを教えてしまったことも一つだと思います。怖さと勇気のバランスはとても難しいと思いますが、この経験は次の子供たちに活かしてあげたいと思います・・・とはいえ、やはり、プロ野球で言えば外野フライは凡打・・・ピッチャーは打ち取っているわけで、やはり頑張って投手の練習をしている子供たちも可哀そうな事実。あと半年、どうやってボールに向かっていく勇気を養うか、、、小学生のうちに「フライを捕ることができる」というのは、やはり身につけさせてあげたいところです。


 そんな展開で先制され、追い付くものの突き放されという厳しい展開でした。相手選手の選球眼の良さ、隙のないプレーもさることながら、好調だった上位打線が鳴りを潜め、快音がほとんど聞けなかったことも流れをつかみきれなかったのだと思います。最終回も一本の長打で追加点を許し、重い雰囲気で迎えた最終回、、、NEXUSの4番打者の放った一打はセンターの頭上をはるかに超える放物線を描く大きなホームラン。5,6年生の子供たちは、入った当初から特に遠くに飛ばせるバッターは木製バットを握り続けてきました。私たちはチーム結成当初から、芯に当たればバットの質にかかわらず遠くに飛ばせるわけで、どのバットでも身に着ける技術は同じで、むしろ芯でしっかりとらえてこそ将来につながる技術を身に着けることができるはずと、親も子もそれを信じてバットを振り続けてきました。フルスイングを信条に、この半年の不調を徐々に修正しここまでしっかりと振り切れるようになったからこそのホームランです。私たちが結成以来信条にしてきたホームランを狙ってしっかりバットを振ろうという取り組みはあながち誤りではなく、それに向かって努力すれば「できる」ということを教えてくれる一打でもありました。もちろん、そこには、練習に付き合ってたくさんボールを投げてくれたコーチ陣、好不調にかかわらず一発を期待して背中を押してくれた監督、先週の試合の後今回に繋がる貴重な助言をいただいたチーム審判の方、毎日おいしいご飯を食べたいだけ食べさせて力持ちにさせてくれたお母さん、いつも応援してくれる仲間や保護者の皆様、チームのたくさんの温かい目があってのホームラン。もちろん自分の自信にしてほしいですが、ホームランを打つことができたのは自分一人の力ではなく、この喜びを皆と分かち合い、感謝することも忘れないでほしいと思います。


 ベイサイドカップはあと2試合。ここまで3戦全敗とやはりこの大会に出るにはそれなりのチーム力がないと厳しいわけですが、それでも相応に試合ができるようになっています。私たちはまだ成長できる伸びしろがあるはず、、、「できない」が「できる」になるようにみんなで頑張ろう。

0コメント

  • 1000 / 1000