思い出を残させること、新しい力を活性化すること

 今日はあじさいリーグの第6戦。浅田1,2丁目子供会野球部さんにお招きいただきました。浅田1,2丁目子供会野球部さん、試合会場設定、試合のお相手ありがとうございました。このリーグは選手の育成を重視し教育リーグ的な要素を含めて7か月にわたって8チームとリーグ戦を行うもの。現在2勝3敗と負けが込んでいるNEXUSにとっては、この1ヶ月の3試合はとても重要な試合です。ベイサイドカップや宮本杯といういわゆるガチンコ勝負の大会を経て、この秋の試合は6年生にとっては最後の思い出作り、5年生にはこの後の新チームも意識して将来の主軸を担う選手たちを育成させる時期にあたります。采配を考えるようになってわかったことですが、野球というゲームは選手全員を出場させるということがすごく難しい競技です。選手交代が自由なわけではなく、また全員がどのポジションでプレーできる練習をしているわけではありませんので、適材適所に選手を配置しかつ勝利を目指すとなるとゲーム展開にもよりますが中々全員を出し切ってあげることは少ないのが実情です。でもいつも私たちは、頑張っている子、試合に出るために必死に努力している子にはどこかで花が開く場や練習してよかったと思える場を用意してあげたいと思っていますし、たとえベンチでの参加となったとしても、試合に出ることを意識しながら、次に向けて野球を学び、フィールドに立った際には今いる選手同様に動くことができるよう選手目線で試合に入り込んで一生懸命応援することで、自分も勝利に貢献し、勝利を喜べる気持ちを持ってほしいと思っています。


 今日はそんないろいろな思いに選手が応えてくれる試合展開となりました。先発ピッチャーは先頭打者をフォアボールで出す苦しい立ち上がりですが、思うように動かない体を自ら認識しつつ、無理をせずにコントロールを重視した投球に切り替えて自ら作ったピンチを三振で初回を切り抜けますが、2回には四死球を重ねてノーヒットで1点を献上します。迎えた裏の攻撃では、チャンスでここ最近中々調子のあがらない5年生が起死回生の同点タイムリー。その後は課題の3回をしっかり押さえきったところでほぼ球数制限一杯の投球数に達してしまいましたが、級数制限限界の次の回1アウトまでノーヒットの投球は立派なものです。その後登板した左のエースがしっかり後続を切るもののこちらも得点できず一進一退の攻防が続きます。迎えた5回こちらもコントールに苦しみノーアウト3塁のピンチ。ここで相手打者が放ったセンター方向への飛球・・・これまでのNEXUSであればここで大量失点というタイミングですが、夏から秋に外野を練習してきたセンターの6年生がしっかり捕球、そのあと果敢にバックホームを試みます。中継もしっかりできていましたが残念ながらまたもやノーヒットで失点してしまいました。もう捕っただけでもNEXUSでは一大事なわけで、このプレーでも投手は肩を落とすことなくしっかり立ち直って後続を断ち切りピンチを最少失点でおさえてくれました。無駄な失点をしないことにより流れがNEXUSに傾きます。幸先よく先頭打者が出ますが、中々塁を進められない中、2アウト1塁のタイミングで1塁コーチャーでピッチャーを分析していた5年生を代走に起用、打者はこれまた途中出場も多い中で一本のヒットを目指して毎日一生懸命バットを振ってきた6年生。積極性が課題でしたが見事に初球を逃さずにレフト前に。代走の5年生はチームでの上位の走力に加えて次の塁を狙う積極性もチーム随一。ホームしか見えないような果敢な走塁で苦しい展開の中同点に追いつく好走塁を見せてくれました。続く打者はこのチームを鼓舞し続けてきたキャプテン。流れを逃さずにレフトオーバーの2ベースを放ってなんと逆転!迎えた最終回。先頭打者が放った打球は今度はレフトへの飛球。レフトの5年生選手は前回目測を数回誤り失点を重ねてしまっていましたが、今日はコーチの助言の通り勇気をもってしっかり落下地点に入りキャッチ!その後も相手チームの粘り強い攻撃で2アウト1塁3塁というピンチですが、最後の強烈な当たりもショート正面のライナーとなりゲームセット。もちろん幸運な面もたくさんありましたが、たくさんの練習の成果が表に出て勝利をつかみ取ることができました。忘れてはいけないのは試合中ベンチやコーチャーでサポートしてくれた子供たち、声の出ない出場選手をカバーするような大きな声かけはチームにとって何よりの力でした。


 これまでNEXUSの敗因の1つであった外野フライでの失点(ホームラン)をなくすことができたこと。夏のたくさんの苦しい試合を乗り越えて、接戦でも集中力を切らさず、緊張し続けずそれぞれがその時できる最善のプレーをできたことが勝因なのだと思います。このチームも実質的にはあと3ヶ月。5年生も6年生を追い越すつもりで頑張ってほしいですし、6年生はそれに負けないようにこれまでの練習の成果をしっかり試合という場で表現し続けてほしいと思います。野球の試合は勝ち負けは時の運もあります、これにおごらず次の試合も謙虚に臨んでほしいですが、この良い流れは大事にしてほしいですね。次はどんな成長を見せてくれるのか、子供たちとともに私たちも楽しみに試合に臨みたいと思います。

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