キャプテンのために・・

 今日は午前中は、新横浜公園で4年生以下の3カテゴリでの試合を予定していましたが、残念ながらコンディション不良で中止。楽しみにしていた子、ご家族も多く残念な午前中となりました。午後はあじさいリーグ第7戦。犬蔵ワイルダーズさんにお招きいただき試合をさせていただきました。ワイルダーズさん、試合会場の設定やお相手どうもありがとうございました。ここまでの3勝3敗の五分まで戻したNEXUS。毎試合良いところ悪いところを繰り返しながら少しずつ野球の試合の運び方が上手になりつつあります。とはいえ、上や先を見すぎてもおかしくなってしまいますので、毎試合1戦必勝で子供達には集中してもらっています・・・とはいえ、今日はNEXUSの子供達には、ちょっと特別な試合になりました。というのも、今日の試合会場はNEXUSのキャプテンの通う小学校、ワイルダーズさんの子供たちの中には普段机を並べて一緒に勉強している子供達もいるわけで、今週は双方の対戦のお話でもちきりだったようです。そういう意味で、キャプテンのいる学校で恥ずかしい試合はできません。コーチもキャプテン自身もチームにハッパをかけて試合に臨みます。


 試合は双方相手を意識した重苦しい展開からスタートし、慣れないグランドということもあり、ミスからピンチを迎えますがピッチャーが踏ん張り1回を抑えます。裏の攻撃では、相手投手の速球にタイミングを合わせられない中で、フォアボールから1点をもぎとります。とはいえ、この1点がNEXUSの子供たちに一層のプレッシャーをかけていくことに・・・2回3回と両投手が踏ん張って迎えた4回。ノーアウトで初ヒットを打たれフォアボールも重なった2アウト2塁3塁のピンチ、内野の正面をついたゴロを後逸してしまい逆転を許します。この重い雰囲気、中々バットとボールのタイミングが合わない打線に、守備のミスと負ける要素は多分にある中で、迎えた裏の回・・・コーチがもう一度この試合の重要性を子供たちに伝えます。このまま負けていいのか?キャプテンのために勝利をつかむのではなかったのか?気持ちを強く持って打席に立とう!と・・・答えてくれたのは、普段寡黙ながらも誰よりも負けず嫌いで地道に練習を続けてきた6年生。事前のコーチからのタイミングさえ合えば絶対に打てるという言葉も聞き入れてくれたのでしょうか・・・センター前にヒットを放ち反撃の糸口をつかんだところで、エラーやフォアボールを絡めてなんとか1点をもぎとって同点においつきます。さらに得点圏にランナーをおいて最も期待の持てる3番4番でしたが、敢え無く凡退。なかなかうまくいきません。最終回の表の攻撃を2番手投手がしっかり押さえきって、負けのプレッシャーのなくなった裏の攻撃。先頭打者がフォアボールで出塁し、2者後続が凡退した後に迎えたのはなんと先ほどチャンスを作った6年生。今日はそういう日だったのかもしれません、、見事な決勝タイムリーヒットでサヨナラ勝ちとなりました。


 思い出せば、試合前の監督の一言・・・「別のリーグでの1点差と2点差で負けた試合に勝っていれば、上位トーナメントに進出できたという振り返りから、1点をしっかりとっていくことでチームはどんどん強くなる」という言葉の通りなのだと思います。打てなくてもちょっとしたチャンスから1点を取ることができたのは大きな収穫と思います。逆に取れればアウトのゴロをボールを抑えられずに外野まで後逸してしまった守備、あと1本で逆転、サヨナラというチャンスに勝つために求められた打撃ができなかったり、バットが出なかったこと、チームのためにどんなバッティングが必要だったのか?というところはこれからを考えたときにしっかり反省すべきだということでもあります。ただ5,6年生になると子供達も少しずつ自己がはっきりしてきます、、、、コーチの声が面倒や長いものに聞こえて聞こうとしない(不満を口に出す)、失敗は何か別の原因に言い訳として置き換える、自分さえよければよく、その場の悔しさがあっても結果的に何の努力や変化を見せない、、、私たち指導者は選手に強要しませんし、少数性で選手間の厳しい競争のない中で毎試合試合に出るのが当たり前に思えている子供達にとって、毎回の試合を振り返って何をどう改善しようかを考えることができないことは、私たちの目指す新しい形の野球チームにおいて見つめなおしていく必要がある部分にも思えます。何より最後まで元気に楽しそうに野球をし続けたワイルダーズの子供たちとキャプテンの鼓舞に中々声で応えきれないNEXUSの子供たちを比較しながら、子供たちの野球の楽しさって一体どこにあるのだろうか???チームに熱心に関われば関わるほど、そうやって指導側が熱くなってはいけないのですが、新しい悩みも生まれてくるものです。


 何はともあれ、全体的には内容はあまりよくない中で、キャプテンのために勝利を得られたこと、頑張ってきた子が今日のヒーローになれたことということを今日の良い思い出として、また次の試合に向けて今度はどんな努力をした子がどんなヒーローになってくれるか・・・期待して見つめていきたいと思います。

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