しばらく見ぬ間に上手になっている・・・

 少し更新が遅れましたが3日は全学年練習でした。最近、グランドがあまり広くない環境の場合は、学年ごとに練習時間を分けて、短い時間でも密度の濃い練習を心がけています。この日は午前中前半2時間を5,6年生、後半2時間を4年生以下に分けての練習となりました。


 5,6年生は5日の試合に向けた調整として打撃中心の練習。それぞれがこれまでの練習を踏まえて試合に向けて調子を整えていました。試合に向けた様々な対策やモチベーションアップも図られましたが、ここでは細かいことは書かず、5日の成果を楽しみにしたいと思います。


 後半はウォーミングアップの後、3,4年生と1,2年生に分かれた練習でした。1,2年生は今回は監督が指導に入ってくれました。他のコーチと違って監督のメニューは毎回、野球技術と体のバランスや頭と体を動かす、野球体操教室のような内容。筆者は3,4年生を見ていましたが遠くからキャッキャッと声が聞こえて楽しそうな姿でした。1,2年生はとにかく野球に執着しすぎずに体を動かしながら、練習を楽しみ、野球を楽しく感じることが大事です。技術練習も大事ですが、体のできていないこの段階で強度を上げたり、技術に終始することが必ずしも良いわけではないと思っています。まだまだ6年生まで時間がありますので、この期間に基礎的な体力や野球を楽しむ感覚を身に着けてほしいところです。


 一方の3,4年生。この段階で野球の基礎技術をどう上げるのかがNEXUSの一つの課題になっているところ。コーチ陣も毎回頭を悩ませています。実は筆者は久しぶりにこの学年のコーチに着いたのですが、中々基礎力が上がらないというコーチ間の情報共有もあり、底上げになる練習を・・・と思い、キャッチボールの後にボール回し練習を指示。コーチの心の中では「塁間じゃあ、まともなボール回しにならないだろう」と思い、塁間の半分の距離でボール回しをさせてみたところ、これがまたびっくり、単純に右回り、左回りだけでなく体格やランダムでも声を出しながらしっかりボール回ししているではありませんか・・(笑)。「君たち意外とやるじゃないか!」とのコーチにこんなの簡単だよ!との子供たちの声。コーチの心の声「えっ、そういう感じ?今の3,4年生」、というわけで塁間に距離を広げてボール回しさせてみると、、、おいおい同じようにキチンとボール回しできているではありませんか。捕る投げるということだけでなく、相手に向けて声をかけられていることも大きな成長です。最後は見守るお父さんたちも入れながら、ノーミスボール回しをして終了。課した課題をすべてクリアした子供たち、久しぶりに見たこともありますが、すごく大きな成長に感動したコーチなのでした。


 続いて、打撃練習。子供たちに「君たちの課題は?」と聞くと「あたらない、飛ばない、パワーがなく、タイミングがあわない」とマイナスなコメントばかりでしが、現状の課題を的確にとらえたコメントが続きます。そこで今日は2つの場所でタイミングとバッティングポイントを意識て打撃練習をしてもらいました。私たちコーチ陣も子供と同じ認識を持っていますが、3,4年生で体の根幹ができつつある時期ではあるものの、やはり軟球のボールは重く速いのです。だからこそやってはいけないことは、そのスビードや重さに負けないように本来の姿勢を崩す振り方打ち方をしてしまうことなのです。1,2年生の時に養ったバッティングフォーム、体軸を崩さずに軟球のスピードや重さに耐えられるポイントや間の取り方を覚えてもらうことが最重要事項。それを意識して置きTとバッティングマシーンで練習してもらいました。嬉しかったことは、子供たちの数人が私に、ここがわからない、こういう風になりたいと、バッティングの悩みを聞いてきてくれたこと。子供が自分を見つめ自分がクリアしたいことを明確にしていることはとても嬉しいことでしたし、それをひとつづつクリアしていくことでこの子たちは成長していってくれると思いました。なんとなく言われたことを言われた通りにやる子が多い昨今の子供たちの中で、子供たちがコーチに自発的に声をかけて頼ってくること、私たちも一緒に考えてうまく成長させてあげたいところです。


 最後にTボールでゲームをしましたが、バッティング練習を見る限りそれほど良い打撃ではなかったような子供たちがポンポンと好打を放ち、守備や走塁でも積極的で良いプレーの連発でした。私はこの子たちの1,2年生の時もよく見ていましたので、そのころに学んだことをここで確実に表現できていることにも改めて成長を感じた次第でした。


 終わった後のミーティングでコーチはこう語りかけました。「久しぶりに練習を見たければ、ボール回しやTボール試合、みんなすごく上手くなっていると感動すらしたよ。でも時々みる試合では、みんな決してそういうプレーができているようには見えない。その理由は?」というと口々に「そりゃぁ、試合だから緊張して思うように動けないんだよ」という節のコメントが・・・ここが今の3,4年生の課題なんですね。コーチはこう子供たちに諭します。「まず、その考えが良くない。練習は何のためにやっているか・・・それは試合でそのプレーができるように練習している。試合と練習は別ではなくて、練習の延長に試合があるんだよ。だから練習でできたことは試合でできないわけではない、逆に練習でできないことは試合でできるはずがない・・・試合で緊張することはわかるが、試合の緊張感をどれだけ練習に持ち込んで練習できるか、それができればきっと試合でもこのプレーはできる。」この言葉の意味がわかるのはもう少し先かもしれませんが、多分、この部分をもう少し強化できれば、もっともっと試合で勝つことができるはず。この子供たちのポテンシャルはこんなものではありません。5年生コーチの常套句を使えば「君たちは上手い!」、そんな前向きなイメージを持たせてもらった練習でした。


 2時間の練習を終えると、子供達も投げて、打って、走って、疲れた様子。2時間の練習でも次から次へと動きながら集中して練習すればしっかり身になるんですね。3連休初日ですが、残った2日の過ごし方を聞くと、公園で練習するとか、お父さんと練習するとか、そういう声も聞こえてきたの前向きな証拠。でもまだ野球に埋没するのは先で構いませんので、家族の時間や、遊びの時間も大事にしてほしいなぁ・・・この学年の子供たちはほとんどが1年生からNEXUSで活動してきた子供たち。私の目からすれば、順調に成長を重ねているように思えます。まだまだ先はあります、このまま総合的に成長し大きな器を持った人間になっていってくれることを願ってやみません。

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