頑張ったから流せる涙・・・上を向いて歩け!

 今回のブログは、心を落ち着けて書きたいという気持ちもあり、1日置いてのブログになります。昨日はあじさいリーグ決勝トーナメント2回戦、市場ハリケーンズさんと試合をさせていただきました。市場ハリケーンズさん、試合のお相手、会場設定等どうもありがとうございました。


 何度も書いてきましたが、あじさいリーグの決勝トーナメントを現チームの総決算として全員一丸となって戦ってきたNEXUSメンバーとコーチたち。1回戦を勝ち抜き2回戦は昨年のあじさいリーグで10-0と野球らしいことすらさせてもらえずに負けてしまったハリケーンズさん。相手の強さを認めつつも、自分たちの成長度合いが相手に勝っていることを示し、勝利を目指すべく試合にのぞみました。コーチも子供達も前回ビデオを見直し、その時の自分と比較して、現在の自分の成長を信じこの一戦に臨みました。思えば、とても上手とは言えない子たちの集まりで1年前はボールを捕るのがやっと、バットを振るのがやっとという子供たちでしたが、毎回コツコツと練習を積み重ね、試合の反省を次に生かしながら一歩ずつ成長を遂げてきました。試合前のキャッチボールを見ていても、後ろにそらすことがほとんどなくなり、いつもの間にやらこんなしっかりしてきたのか・・・それだけでもなんだか感慨深いものがあります。


 試合ですが、初回からしっかりとモチベーションを上げて臨んだNEXUS、言わずともしっかり気持ちが作ることができるようになったことも大きな成長です。初回の守備のミスから作られたピンチも周りの声掛けと投手の踏ん張りで無失点で切り抜けると、裏の攻撃では1番から出塁してクリーンアップの3連続2塁打で見事に3点を先取します。2回を難なく抑えると、ハリケーンズさんは早くも先発投手にタイミングのあっているNEXUS打線に見かねたのか2番手投手に交代、威力のあるボールに下位打線は手が出ないものの、上位に回って出塁し攻撃の手を緩めない姿勢を見せますが、後続が続かず・・・3回は先頭打者に3塁打を許し、後続を打ち取りながらも1失点。これで試合はどちらに転ぶかわからない状況に・・・2番手投手のボールにてこずるNEXUS打線、そもそも逃げ切る試合の経験もほとんどない中で徐々に相手チームのプレッシャーに押され始めます。好投を続け、ここまでNEXUSを引っ張り続けた先発投手も若干の疲れとともにコントロールも乱れ始めノーアウト満塁。それでも気を取り直して内野ゴロバックホームで2アウトまでこぎつけます。でも、踏ん張り切れたのはここまででした。緩い足元を気にしながらも必死に投げ続けてきたピッチャーも下半身の疲れに足元を取られ連続してワンバウンドのワイルドピッチ、これまで何度もボールを止めてきたキャプテンも抑えきれずさらに慌てて送球が暴投となり、バッテリーエラーで逆転を許してしまいました。投球制限に達し交代、その後を継いだ2番手サウスポーも必死に投げ込みますが、防戦一方。それでも最少失点で抑えながら6-3で迎えた最終回。1番からの好打順、初回のようにクリーンアップまで回れば長打で逆転も狙えると最後まで必死にボールに食らいついたものの残念ながら一発のある4番まで回らずにゲームセット。。。


 試合後の挨拶のキャプテンの震える声、目を真っ赤にしてうなだれる子供たち、この試合に向けて必死に取り組んできたからこそ流れる涙。私たちコーチも同じ気持ちで涙をこらえていました。6年生だけでなく5年生も、試合に出ていても出ていなくても、みんなで頑張ってきた結果。試合結果として力は及ばなかったけれども、練習量や厳しさのないこの環境のチームでここまでみんなで一緒に頑張って成長しながら勝ち上がってきたことは、俯瞰的に見ればとても凄いことなんだよ。泣いて構わない、今は悔しくて構わない、でも後で思い出したときに、きっとこれは楽しい思い出として君たちの頭の片隅にずっと残っていくと思う。それだけ濃密な時間を過ごせたということ・・・最後に涙が流れたことこそ、頑張った証なんだ、その泣きはらした顔は恥ずかしいことなんかない、上を向き、前へ進め。これは一つの区切りで終わりじゃない、君たちにはまだ先がある。野球を続けたければ中学生でこの悔しさを晴らせるように一生懸命練習すればよい、野球以外の道に進むのであれば、今以上に一生懸命取り組んで、今回以上の成果を出せばよい。NEXUSはそういう君たちに大人へのスタートラインに立ってもらうための野球チームなんだ。そういう前向きな言葉を私たち指導者は君たちに伝えたい。


 私もコーチとして自分の息子とチーム結成前を含め6年間一緒に野球をやってきました。このチームの成長と子供の成長はイコールのような関係で、体だけはしっかりしているものの未熟でひ弱な性格の息子は、たくさんのコーチや保護者の皆様、そして野球を一緒にやる仲間たちに囲まれて最後はチームを引っ張れるほど大きく成長したと思います。昨日の試合後は泣くだけで無言を貫いた息子は、家に帰ってから私に「チームとして負けたことが悔しい。自分はいろいろな場面でもっとああいうこと、こういうことができたし、それができたら勝てたのではないかなぁと思うと悔しさが増して泣けてくる」とボソッとつぶやきました。チームのこと、必死に自分が貢献しようとしたけどやりきれなかったという想い、NEXUSで大切なことを学ばせてもらったからこそ発せられる言葉。「最後までよく頑張って必死に投げぬき、打って走った、ここまでチームを引っ張ってきた自分に自信を持とう、そしてこの悔しさを晴らしたければ、次にしっかりぶつけてくれればよいんだよ」と私は答えました。私は、自分の子供が男の子と分かった瞬間(その前かもしれません)から、自分の子供とキャッチボールをすること、一緒に野球をすることが一つの夢でした。6年間一緒に日々野球を考え、間近で練習や試合をしながら、成長を見届け感じることができたこと、時にはコーチとして発してはいけないような厳しい言葉も浴びせ、子供にはつらくぶつかったかもしれないけど、一生懸命野球と子供に向き合うことが父としてとても楽しかった。夢をかなえてくれてありがとう。残念ながら現時点では野球においては、実力もメンタルも全然父には及んでいないようですが、遠慮せずに速く越えていってください。この先はもう父はコーチではありません、背中をそっと押してあげるだけです、でもいつも私は君の味方だ。。。私のことを書きましたが、どのご家庭でもそれぞれお子様への想いがあるはず。これまでの頑張りを誉め、次のステップを後押ししてあげてほしいと思います。


 自分は必死にこのチームの運営・活動に協力し、自分の子供の卒業とともに軌道に乗ったチームを離れるつもりで協力してきました。日々関わるチームの活動の傍らで遊んでいた娘がNEXUSの楽しさに惹かれて加入することになり、、、(娘とはゴルフやテニスをするのがまだ叶っていない夢です(笑))、もう少し微力ながら娘だけでなく我が子のような40人の子供達の成長を見守ることにしたいと思っています。


 NEXUSの子供たちが紡ぐ物語は第一巻の巻末を迎えようとしています。エピローグとしてもう少しだけ試合や練習の時間が残されていますが、余韻を楽しむように最後はみんなで楽しく笑い、思い出に浸りながら閉じたいと思います。並行して新チーム、現5年生には、一層自立して自覚をもって野球に取り組んでもらえる環境づくりもスタートさせていきます。まだまだ物語の終わりは見えませんが、一つの経験を積んだNEXUS、まだまだチームとして成長する伸びしろはたくさんあります。誰もが野球を楽しくプレーできる環境づくりに引き続き邁進していきたいと思います。

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