NEXUSが楽しい思い出の記憶となりますように

 今日は午前中は4年生以下の練習、午後は5,6年生のアラボーイカップ決勝戦でした。アラボーイカップは6年生最後の大会の位置づけで総当たりで予選を行って、今日からが決勝トーナメントに入ります。初戦のお相手は中山ヤンガースさん。中山小学校に再びお招きいただいての試合となりました。ヤンガースさん、試合の設営、お相手どうもありがとうございました


 年末にチーム活動を終える6年生にとっては、NEXUSのこの学年として最後の大会、負ければ終わりという見えないプレッシャーもある中での試合になります。チームとしては前回の大会で勝利を目指す位置づけの試合は終えていますので、あとは6年生にこの仲間との活動を名残惜しみながら、NEXUSでやり残したと思えるようなことがないように思い出となる試合をしてもらえれば良いという主旨で臨む決勝トーナメントになります。


 予選ではNEXUSが勝利しているとはいえ、主力を欠いていたというヤンガースさん、今回は全くの別チームの様相。NEXUSの方は風邪の子も多く、6年生は8名全員参加できましたが、5年生を合わせて10名。せっかくなので5年生も合わせて全員で試合にのぞむことにしました。


 初回の上位打線は内野安打のみで見せ場もなく終了、一方のNEXUSも守備のミスでランナーを抱えるもうまい牽制もあってゼロで抑えます。その後もヤンガースが続々と繰り出す好投手陣に目先を変えられながら攻撃で見せ場を作ることができない一方、NEXUSの先発投手も中学に向けて改良中の新スタイルでの投球フォームで力のあるボールを投げ込んで我慢の投球を続け、1点を争う締まった試合展開に。。。とはいえ、試合や練習のピークの時期を越え、チーム力としては下降気味にあるつつある6年生の子供たち、徐々にほころびがではじめ、守備のミスから痛い1失点を献上してしまいます。4回を終えて1-0という重い試合展開、次の1点が勝負の分かれ目となる5回の表のNEXUSの攻撃、先頭、後続と連打でノーアウト2,3塁の大チャンス。まぁ、野球を知るものであれば、守備体系を見れば、バットに当てて転がせば1点というところなのですが、(NEXUSではそういう野球はコーチからは教えてきませんでしたし、)NEXUSらしくどの子もしっかりバットを振り切って残念ながら三振。でもチャンスで自分が思った打撃をしたわけですからそれでよいのだと思います。それでも10番打者のあまり試合経験のない5年生がボールを見極めて2アウト満塁の大チャンスで、何度もチームを救ってくれて来た1番の6年生に打順が回り、期待は最高潮に・・・とはいえ、今日の広いストライクゾーンに対応しきれておらず、ボールが見えていなかったのでしょうか・・残念ながらこの日3回目の三振。やはり1点が重くのしかかります。チャンスの後はピンチと言わんばかりに2番手投手がホームランを浴び、その後も集中力を欠いた守備陣のミスから3失点。ゲームは勝負を決したかに思える展開になります。迎えた最終回、3番、4番とボールに食らいつく姿勢を見せてチャンスを作り、この日一番バットの触れていた5年生がクリーンヒットで2人を返して4-2。なおも一打同点のチャンスまで作りますが、ここまででした。決して勝てない試合ではなかったとは思いますが、残念ながらチームとして試合に対するモチベーションの差が表れた結果になってしまいました。


 これで6年生の試合は終わりということはどの子も自覚があり、最後は涙する子たちもみられました。私たち指導者にとっては、この大会は子供たちがコーチに何かをしてもらうのではなく、自分たちが何をしたいかを考えて試合に臨んでもらえれば良いというもの、この結果も1つの成果と思います。前回の大会を終えて、自分はもう少しチームに貢献できたのではないかと思い残すことがあった1人の少年。この試合がチームとして最後の試合ということを改めて自認し、これまでの6年間一緒に戦い、勝利を喜びあってきた仲間たちと少しでも長く一緒に野球をしたいと思い、毎朝親を叩き起こしてトレーニングを重ね、ビデオで相手チームも分析して、自分の力で仲間を勝利に導こうと頑張って試合に臨んでいました。結果はともかく本人はやり切ったわけで、そういう変化や成長こそ次につながるはずです。他にもそれぞれが将来も見据えていろいろな気持ちでこの試合に臨んだのだと思います。結果は敗戦ということになりましたが、これも一つの結果。NEXUSには一つの区切りをつけて次へしっかりと羽ばたいてほしいと思います。


 野球の公式戦は大半の選手が負けで終わるもの。心残りやもう少しやれたと思うことはきっといろいろあると思いますが、それは、この先の野球やそれ以外の人生に活かしてもらえれば良いこと。君たちの将来はまだまだ先があるのです。私たちの願いは10年、20年と流れていく子供たちの人生の中で、この数年間夢中で取り組んだNEXUSの野球がたくさんの仲間、コーチ、親御さんに囲まれて楽しく過ごすことができたと思ってもらえること。野球が好きだと思った子は、プレーし続けることや観戦することも含めて、野球というスポーツの良き支援者になってほしいということ。そういうことだと思います。NEXUSは大きな大会に勝つことを目的としているチームではありません。置かれた環境の中で、仲間と共創し、チームとしてベストをつくし、何かを生み出すこと、その達成感の喜びこそ人生の楽しみであること。そんなことを今のうちに自然と考えることができる思考回路ができていてくれればこれほど嬉しいことはありません。もちろんNEXUSはまだまだこの場所にあり続けます。困ったとき、何かを振り返りたいときはいつでも戻ってくれれば、きっと君たちの思い出を振り返られれる場所があるはずです。私たちもそういう場所であり続けられるよう新しい子供達と楽しく野球をやり続けたいと思います。


 今日は遠征にもかかわらず数名の低学年の子供達も応援に来てくれていました。今年一年6年生と活動を共にしてきた5年生、一緒に練習してきた4年生3年生も含め、今年1年間の6年生の野球に取り組む姿勢と成長し続けた姿をモデルに、これからも一緒に楽しく良いチームを作っていきましょう!

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