親も子も手を余すことの無い練習にしたい!

今日は全学年集まっての練習でした。


 NEXUSに入ってくる子供やそのご家族は、週末に野球だけでなく他にも家庭のイベント、他の習い事や受験勉強など忙しい休日の合間に野球をやりたい、やってもらいたいという場合が多いように思います。一般的に学童野球チームは土日にまたがって練習をするチームが大半です、なぜなら小学生に一通りの野球技術を習熟させるとしたらそれくらい時間がかかる(それでも足りない)のも事実で、そういう活動を否定するわけではありません。でも、小学生という年次、この段階でプロを目指して日夜努力する子に合わせるのではなく、そこまで時間を取らずに野球というスポーツを楽しめる場であること、そしてその後もっとやりたいという気持ちになれば中学、高校とより集中して取り組める環境にそのステージを移していくことができる足場が作れる環境であることが私たちのこのチームのありようだと考えています。先日ベストコーチングアワード2023にて、3年連続最高評価のトリプルスター、殿堂入りの評価をいただきました。野球という協議を優勝やプロ育成というような側面と別の方向から捉え、裾野を広げる活動、この評価に慢心せずに今後も地道に続けていきたいと覆います。


 さて、話を少し戻しまして、練習時間の部分の課題、「練習時間が短いからできない」という言い訳はできるだけしたくはありません、ただ野球の練習を考えれば個人ごとに技術練習設けることが必要な部分があって、フリーバッティング一つとっても20人が5分ずつ打席に立ったら2時間近くの時間を要してしまうわけで、長い練習時間は必要になってきてしまいますし、私たちの4時間の練習の中にそういうメニューを組み込むとそれだけで練習が終わってしまうわけでして、、、、そこで指導陣が考えていることは、以下にこの4時間にたくさんの練習を詰め込むか?手を余す子を作らないか?ということです。限られたグランド環境の中で、小さいスペースごとに練習スペースを区切って、メインの練習をさせながら、手を余しそうな子供たちを周囲での基礎練習に回してとにかく体を動かし続けさせることができれば4時間で8時間分の練習ができるのではないか?ということに取り組んでいくことが私たちの新たなチャレンジです。練習メニュー立案、時間配分、練習場所の設定、安全を意識した機材配置、指導陣と子供の組み分けをしたうえで、随時子供たちの練習をフォローするためにお父さんに声掛けして手伝ってもらったり(今は、6年生もお手伝い側に回ってくれています)、、と当日も含めた段取りは結構大変ですが、、、というわけではじまったこの日の練習。


 まずは、ウォームアップと体力メニュー。筋力を養うのも一つですが、小さい時にやっておくべき、リズム感や頭と体の同調性を養うトレーニングを多分に入れながら1時間ほどみんなで汗を流します。その後は、2年生以下と3~5年生に分けて練習。2年生以下の子供たちは、打つ、投げる、捕るの野球の基本的な3技術要素を遊びながら身に着ける感覚を重視しています。筆者は上級生を見ていたこともありますが、後ろからは走りまわす子供たちの姿と可愛らしい声が飛び交っていたのが聞こえていました。こちらの風景はまるでさながら公園の遊び場的な雰囲気です。とはいえ、野球チーム、後半はバッティングマシーンも登場してしっかり野球チームらしい練習もしています。以前はNEXUSの低学年生の練習は置きTやトスでたくさん飛ばして楽しんでもらうことに重きを置いていました。それは今も根底としてもちろん変わっていないのですが、上級生での野球技術向上に結び付けるためにやはり投げたボールを打つ感覚もこの時期に養っておくべきと考えを改めつつあります。ただ、バッティングマシーンだと遠くに飛ばせる打球が少なくなってしまう面もあり、それが「つまらない」に発展しないかを危惧したりするのですが、当たる確率は下がっても1回の打てた喜びはそれはそれで子供の脳裏にその喜びを大きく印象付けてくれるようですし、回数に伴ってどんどん打てるようになっていますので、これからも継続してこの練習も取り入れていきたいと考えています。


 一方の上級生、キャッチボールでは、基本的な動作技術だけなく、(気温が高かったこともあり)遠投を取り入れて地肩を作る要素も取り入れながら、少しでも捕まったボールが投げられる練習を重ねています。その後は内野と外野に分かれてノック、こちらも回数を重ねてボールを捕球する感覚を高める意図で30分ほど。その後は学年ごとに3グループ(①フリーバッティング②Tバッティング③守備練習)に分かれて15分×3でしっかり打撃と守備の基本練習を重ねてもらいました。筆者も子供たちと現場を動かすのに必死で中々子供のプレーや表情を見て取ることができませんでしたが、各練習にコーチやお父さんにもついて指導をしてもらったり協力を仰ぎながら練習場所を一杯に使って練習してもらいました。今はチーム力というよりは、個々の能力を高める段階。この練習量に子供たちがしっかり意識を持って取り組めれば上達する要素は十分に用意できる環境ではないかと思います。なにより、この忙しい練習にその場を任せられるたくさんのお父さんたちの協力はチームにとって力強い限りです。


 最後にチーム全体で守備のフォーメーション練習。この部分だけが唯一チームで動きを確認する練習です。ここにもちょっと新しく取り入れたことが・・・それは低学年の子供たちにランナーをやってもらうということです。私自身はランナー役って、走るだけだし守備練習に入れない子がやる役回りだと思っていたこともあり、あまり子供たちにそれを積極的にやってもらうことを良いとは思ってきませんでした。でも、低学年チームにいる子が、ある日「上級生練習のランナー、疲れるけどめっちゃ楽しいからやりたいんだよね!次やれるかな?」って声をかけてきて、ハッと気づかされました。低学年の子はいつも外野を超えるようなヒットを打てる子とは限りません、ノッカーが大きい当たりを打てば、そこに自分の打球を重ね合わせてベースを駆け回る、出塁してホームまで帰ってくれば得点を取れた喜びに浸れる・・・そうやって楽しんでいたのです。指導する側からも、低学年のうちにフライバックや進塁、帰塁の基本的な動作を教えなくても身に着けてもらえる絶好の機会なわけです。そうわけで、最後は低学年生にランナー役をやってもらい、実戦を意識した守備練習をしました。走塁も守備もまだまだ技術も知識も高いレベルではありませんが、各ポジションからボールを呼ぶ声がすることだけでも成長の一端。春に向けて少しずつこの練習も取り入れていきたいと思います。


 今日も体験参加で2名の新2年生が遊びに来てくれました。まだまだ体も心も小さな子供です、2名ともモジモジしながら自己紹介などをしていました。NEXUSの子供たちはこの地域の様々な学校の子供たちが集まっており、子供同士で固まった輪を作らず、だれでもどの学年でも友達として受け入れる懐の深さがあります。これは私たちのこのチームを運営する上での一つの自慢でもあります。どんな子でも周りが教えて支えてあげながら一緒に野球に取り組む、そんな姿は最初に私たちが目指したこのチームの理想形でありますが、上級生が卒業し世代が変わっても同じような雰囲気で仲間を受け入れる姿を見ると嬉しいなぁと感じます。体験の子供も子供たちの輪に入って少しずつ馴染んでいたようでした。私自身が慌ただしすぎてゆっくり様子を見れなかったのが心残りですが・・・そんなわけで、忙しい日曜の午後は、私には一瞬で終わりました(笑)。

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