一生懸命という「楽しさ」

 寒空、雨模様の3連休の天気予報ですが、幸い朝から好天に恵まれて無事に練習することができました。今回も低学年生と3年生以上に時間を分けた練習となりました。時間帯を分けた練習をしてみてわかってきたことは、段取り、指導者、サポートできるお父さんが確保できれば、短時間でそれなりのボリュームと成果が得られるということ。子供たちの集中が持続する間に密度の濃い練習をすることができれば、子供にもしっかり教えたことが記憶に刻まれるということ(前週に教えた動きを結構覚えている様子が見受けられます)。さらに言うとまだまだ遊びの域を出ない低学年の子供には2時間程度の練習は、この段階にあっては適量なのではないか?という気も・・・ただそれをやるための大人の負担はしっかり考慮する必要もありますが、バランスを取りながら、特に量が必要な時期はこういった練習方法も良いのかなと思いつつあります。


 前半の低学年生、指導陣が別件で整わない中でしたが、お父さんたちが監督をしっかりサポートしてくれていました。小学生→中学生・・・と進んでいく中で親子で野球というスポーツをプレーとして楽しめるのは小学生のこの時期・・・子供もお父さんに少し甘えながら、そしてお父さんも子供に少しコーチっぽい声をかけながら、一緒に練習やゲームを楽しむ、そんな光景をNEXUSは大事にしたいと思っています。キャッチボールやバッティング練習、最後は親子で試合など子供達も大人たちも楽しそうにグランドを走り回ってくれていました。入って半年以上が過ぎた1年生もちょっと見ないうちにドンドン上手くなっています。放置しているわけではありませんが、みんなと一緒にプレーする中でお互いに自然に上手くなっていく、素晴らしいことです。このまま自発的な成長、どんな選手に化けていくか楽しみに見守っていきたいですね。


 続いて中、高学年生。これまでNEXUSではこの時期に年間の基礎体力を向上させるような取り組みに時間を割いてきました。今年は少し技術要素を多くして、野球をしながら体力向上も合わせて図る取り組みを始めています。とはいえ、やはり体力、持久力的要素もしっかりさせたい気持ちは今も変わりません。今日は上述の通り前半は低学年生がグランドを使っている中、集合時間前にきた中高学年生に、ウォーミングアップ兼体力メニュー内容を説明し、それを来た順に子供達だけで進めるように指示をしました。肩体操や公園外周のインターバル走、グランド内のダッシュと体を温めてもらいつつ持久力をつける、いわゆる軽い走り込みをしてもらい、その後はノック(キャッチボールをしていないので、ボールは強く投げない)を受けて全員が集まるのを待ってもらう形です。こうすると、早く野球をしに来たくて集まった子供達を泳がせずに上達機会を作ってあげることができる、、、そんなスタートから全員揃ったところで、チームとして練習開始。軽く筋力メニューを入れてから、キャッチボール、その後は3組に分かれて内外野の集中ノック。この冬の1つのテーマとして数をこなして技術力を高めるという取り組み、以前に比べて随分と球際に強くはなってきた子供たちに、コーチから逆シングルや左右に振られたボールをキャッチするなど少しテクニカルな要素も入れて、たくさんのボールを受けてもらいました。続いてはバッティング、こちらも場所を分けてマシンバッティングやT打撃など、ボールを打つ回数を増やしてトレーニングをしっかりしてもらっています。T打撃では、個々の悪い癖を取り払うこと、そして強くしっかりインパクトを作ることそんなことをテーマにボールに負けないスイングづくりを目指しています。コーチが子供にしっかりついて、1球1球強くしっかり振らせて行く中、コーチからの「もっとしっかり!!!」の声に負けじと「フン!」と声が出るほど力を込めてバットを振ってくれました。野球はボールにバットを当てるスポーツではありません。当てて飛ばすのが野球(持論)、練習で妥協を許さないスイングをさせていくことでスイング力を強化させる、そんなことを今年は意識していきたいところです。最後は全員でシートノック、フォーメーションプレー。単純なゴロ、フライはだいぶ上達を見せている子供達ですが、頭を動かし、声を出してプレーすることはまだまだです。一番の課題は、プレーしている子以外が他の子のプレーを他人事として見ていることです。野球は9人で1つのボールを追いかけるスポーツですが、どのポジションでも必ずミスなどを想定して動きがあるもの・・・そういった意識でフィールドに立てていない子がほとんどで、中には自分の番でない場合は土いじりをしている子いたりします(笑)。どのプレーも自分がプレーしているように頭を働かせ声で人を動かせるように訓練すれば、自然と自分がフィールドに立ってもプレーができるようになるはずなのですが・・・この練習だけはコーチからもいわゆる「檄」が飛び交いますが、その部分は今の子供たちに最も足りない部分。週1半日練習のNEXUSにフォーメーションにたくさんの時間をかける余裕はないわけで、この練習でプレーしない子にも頭でプレーをしていく癖をつけさせていくことがNEXUSの今の課題だと思います。


 最後はその動きができるとどういうプレーができるのかを見せるという意図で大人が守備に入り、子供はランナーに入ってもらいノック。お父さんの軽快なプレーに子供たちが後ろで「スゲー」って言いながら見入ってました。楽しそうな大人のプレーもすごく良いですし、何よりここから子供たちが何かを感じてくれればいいですね。ノッカーが大きい当たりを打ったり、大人がミスをすると子供たちがワイワイ大きい声で盛り上がっていました、攻撃って子供は前向きな気持ちになって声もでるんでしょうね、守備でもそんな盛り上がりや大きな声を出し続ければもっともっと良いプレーができるはずなんですが、、その声が出て来るようになっただけでも成長なんだと思います。


 この文面だけみると丸一日練習しているかのようですが、低学年は1時間半、高学年生の練習は3時間です。密度の濃い時間に、子供たちは目をギラギラさせながら、一生懸命に野球に取り組んでいました。イヤイヤではなく、前向きに一生懸命に取り組めていることは、笑いは無くても野球を楽しんでいることだと私は思います。そんな一生懸命な子供の背中を一生懸命押してあげることが私たちの役目。野球の楽しさは奥が深いですが、監督が練習後に言った一言が印象的でした。今のこのチームは、突出した実力がある子はいなくても、総合力で大きな成長を遂げる可能性がある・・・それぞれが個々の成長を遂げてその組み合わせで「勝ち」を得ることができるようなれれば最高ですね。まだまだ道半ばですが、春に向けて一緒にがんばりましょう。

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